管理者は部下を管理してはいけない!?
管理職。それはチームリーダーだったりそのセクションのリーダーだったり。それは規模によって2~3人であるところでは経営者自身が、数十人という組織ではマネージャーなどをおくところもあるでしょう。ついているポジションによって規模や範囲は異なるでしょうが管理者としての務めはほぼ同じです。
小規模クリニックのおいては管理者=理事長であることがほとんでしょう。また薬局であれば会社組織として経営者がリーダーであるとともに各店舗の管理薬剤師も店舗のリーダーとして役割を果たさなければならない状態にあると思います。
管理者というからには現場で働く人たちを管理をしなければいけないのではないか?と思うのですが、一つの組織として活動していくうえで上司が努めなければいけないのは「部下の管理」ではなく「部下の仕事」の管理です。
そうです、部下そのものを一挙手一投足管理するのではなく部下の”仕事の進捗”を管理しなければいけないのです。
部下が自分の思い通りに動かないのが気に入らないと思っている管理者。部下そのものを管理しようとするとその一つ一つの行動が目に留まり自分の考えと違うということが気になってしまいます。
そうなると部下のやり方にいちいち口を挟み、ことあれば説教。これではもちろん部下はたまらないですね!?こんな管理者のもとで働くのは嫌だ!と誰もがなるでしょう。
また、この【部下を管理するやり方】は部下に嫌な思いをさせるだけでなく部下の成長も妨げてしまう危険があります。逐一管理者が口を挟んでいると、「その通りに動いておけば文句を言われないから良い」と部下は思ってしまい、自分で考えることをしなくなり思考停止状態で作業だけ行います。
その結果、部下が育たないからいつまでたっても管理者の仕事(あれやこれや口を挟んで管理をする)は減らずにイライラする。部下が増えれば増えるほど自らの仕事も増えてしまう。そして部下に説教し信用を失う・・・まさに負のスパイラルです。
もちろん部下の管理をしないといっても放ったらかしにしてよいという意味ではありません。部下が困っていれば相談にのったり精神的な苦痛は解決の手助けをしなければいけません。日常のルーティーン業務に加え+アルファの管理業務があるから他の人よりも高いお給料がもらえているのではないでしょうか?この+アルファの部分が他の従業員から認められなければ当然高いお給料に対しても納得がいきません。
部下が成長するためには組織で決めたルールの範囲内で仕事を任せ、部下が自分の力でその仕事をやり遂げるように導いてあげるのが管理者の仕事なのです。
そして仕事をやり遂げた際にはその行動・結果を評価し、次なる目標について相談にのり自ら目標設定をしてもらって行動する。この繰り返しが組織力を強めていくために必要です。