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ハーズバーグの二要因理論

ハーズバーグの二要因理論とはアメリカの臨床心理学者、フレデリック・ハーズバーグが提唱した『職務満足』および『職務不満足』を引き起こす要因に関する理論です。

 

仕事における満足度というのは〇〇があれば満足度アップ!〇〇がないから不満足!という特定の要因『〇〇』があるわけではなく、

 

『満足』に関わる要因(動機付け要因)

『不満足』に関わる要因(衛生要因)という別々の要因があるという考え方です。

 

~ピッツバーグ心理学研究所が行った調査による分析結果~

人間が仕事に満足を感じる時(=『満足』に関わる要因)は、その人の関心は仕事そのものに向いている(動機付け要因)が

仕事に不満を感じる時(=『不満足』に関わる要因)は、その人の関心は自分たちの作業環境に向いている(衛生要因)ことが分かった。

 

人は働いていて『満足』を感じている時は目標の達成上司から認められる事仕事の内容そのものに満足感を感じているが、仮にこれらの目標達成や上司からの承認がなかったとしても不満足を引き起こすわけではなく満足度アップへの要因でしかない。つまりこの要因はゼロベースからより高い業績を求める際に必要となる要因になりうるということです。

たくさんこの要因があった方が働く人のモチベーションが上がり作業効率があがる⇒業績UP!と、好循環が期待できるわけです。

 

一方、仕事に対して『不満足』を感じる時は会社の方針管理体制給与といった環境が原因となって不満足を感じます。仮にこれら会社の方針や管理体制、給与に対して満たされていたとしても満足感が上がるわけではない⇒ゼロベースになるというだけ。つまりこの要因はマイナスに落ちないために予防として仕事の不満を解消する要因になりうるということです。

こちらは整えておいてゼロ。つまりやらなければいけない要因です!例えば十分な給料が与えられていたとして(しかも水準以上だった場合でも!)も動機付け要因がなければ「このままここで働いていていいのかなぁ~」と将来についての不安やモチベーションが下がることで転職に繋がるといったケースもあるわけです。

 

動機付け要因はマズローの欲求段階説で言うところの高次欲求(自己実現欲求、承認欲求)に該当し、衛生要因は低次欲求(生理的欲求、安全欲求)に該当します。中間の社会的欲求はどちらの要因にも一部当てはまるとされています。

マズローの欲求段階説(自己実現理論)をコミュニケーションにどう生かすか?

 

クリニック・薬局経営にどう活かすか?

既に日本の労働人口は減少傾向にあり都市部集中も相まって今後も人材確保がより一層難しくなってきます。働けるというだけでなく組織の中で良いパフォーマンスを見せる人材はやりがい(=モチベーション)を求めて仕事をしています。もちろんお給料が良いに越したことありませんがハーズバーグの二要因理論にあるようにゼロベース+αの環境を探し求めているわけです。

 

手取り足取り指導してついていなければいけないスタッフを二人抱えるより自律してある程度の判断もしながら仕事をしてくれる人材が一人いたほうが生産効率は高く経営にも良い影響を与えます。

 

またたとえパフォーマンスの高い人材が入職してくれたとしてもすぐに離職することが繰り返され、常に新人の指導をしなければいけないとなれば効率が良いわけありません。同じ人材が長く定着してくれることも経営資源としての人材を考えるうえで大切な事です。

 

まずは衛生要因で足りない部分はないか?どのような事から改善できるだろうか?そして動機付け要因の部分へのアプローチは・・・できることから一つずつ始めてみましょう!