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今どきの若者を動かす方法

いつの日も先人からは”今どきの若い者は”・・・と言われている。特にここ100年で経済は暴落やバブルも経験しながらではあるが驚くほど成長してきた。特に昨今ではIT技術の進化が目覚ましくちょっとした世代の差で電子機器の使える世代・使えない世代すら出てきてしまっている。

 

もちろん昭和を生きてきた先人からすればいろいろな苦労と工夫があってこそ今がある!と主張したい気持ちもわかるが、その苦労は今となってはスマホ一つで解決できてしまう環境にあるのかも知れない。私が学生の頃は分からない事は翌日図書館に行って調べるまで解決しなかったのに今はグーグル先生という24時間専属の先生がいるのだから。

 

そのような環境で幼いころから育ってきた今どきの若者は価値観が異なっていて当然。古き良き価値観を押し付けてうまくいくわけもなくどうして理解してくれないのだろう?と頭を悩ます。

 

しかし、彼らの考え方、価値観を無視していては今後の組織の運営にも大変な影響を及ぼす。なぜならこれから先は新しい価値観の人が続々と入ってくるわけだから。

 

かといって彼らの言い分をまるまる言いなりになる必要は当然なく、彼らが持っている新しい価値観をどのように組織の中に活かしていかなければいけないのか?という所に経営者は能力をつぎ込むべきです。

 

やるべきことの一つは”新しい価値観の理解”。新しい価値観を持っている若者と自分とは考え方が異なるかも知れないが今の環境に適しているのは若者の考えかも知れないということに一度耳を傾ける事。社会的なバランスは先人の経験の豊かさのほうが功を奏する可能性もあり双方を取り入れて良い塩梅に落とし込む必要があるのです。

 

今はグーグル先生がいらっしゃることですぐになんでも検索でき問題の解決策について考えるということが苦手な若い子も多いかも知れません。そういう子たちは組織の中で自分で考えて行動して!といわれることがとても難しい課題になってしまいます。彼らの成長を考えるのであればじっくり考えさせ何度も失敗を繰り返して・・・と教育していく事もできますが、組織の運営はビジネスでもあるので教育と同時に結果を効率的に得る必要があります。

 

そのためにはルールを作るということが解決に結びつきやすいです。現場では何となく感覚で行っている小さなことにルールを決め、うちの組織ではこのように動いてね!と教えるのです。少しドライな空気感が出来上がりますがルールという軸があることで何をやってはいけないのか?という判断基準が誰にでも公平に分かるのです。

 

半面、ルールを作ることによってマニュアル通りにしか動けない人が育ってしまう可能性もあります。ルールを作る際に「作業」に対してはきちんと作り考える事、その場その場の判断が必要な「対応」に関しては教育が必要なのではないでしょうか?患者さんに対する対応が通り一片であると温かみもなく良い医療サービスとは言えません。

 

接遇や何かトラブルが起きた時の考え方などその都度正解が変わるものに関しては常日頃から管理者や先輩が教えていくことでやがて会社の風土となりより下の部下に伝わっていくようになります。この風土を上手に作るためには会社としての理念や方針が必要であり、組織の上層部から全社員に向けて浸透させていく必要があります。

 

人事評価制度というのは単なる査定の道具ではなくこういった理念の浸透、会社の風土づくりにも役立てることが出来ます。会社が持っている理念という軸に沿ってポジションごとに期間を区切って目標を設定させ、その達成進捗を評価者である上司と面談しながら確認していき目標達成に向けて行動する。良い結果であれば評価し、結果が届かなければ次の目標の立て方への参考にしていく。

 

この循環を繰り返していく事によって自然と従業員は育っていきます。言葉にするととても軽いですが、人事評価制度というのはあくまでも仕組みであって実際に使っていく人たちによって教育はなされるものであり従業員同士の関係性、まさにワンチームで行動できる風土を作り上げることが出来ます。