人手が足りないから“とりあえず”採用していませんか!?
会社の採用基準は?・・・
みなさんの組織で人材を採用するとき、どのような基準をお持ちですか?
そう聞かれて
「基準ねぇ・・・とりあえず免許持っていること!」
なんていう答えを出していませんか?
医療機関ではその業界の特殊性から免許が必要なことがほとんどなのは確かです。裏を返せば免許がなければ医療行為には携わることはできないので免許を持っていること自体もはや基準とは言えないのではないでしょうか?
御社では人材を募集する際、その方を
“なぜ”採用するのですか?
採用したその人にどのような仕事をしてもらいたいですか?
採用したらどのような日程で教育しますか?
こういった質問に対する答えをあらかじめ準備したうえで募集~面接に挑んでいますでしょうか?
人手不足に悩む時、急に人が辞めることになってしまった!といった場合も多いのでこのような準備をしてから採用活動をするなんていう時間はなく、反射的に採用活動をしている組織が目立ちます。簡単に言えば人が辞めそう(辞めると宣告されてしまった)、では求人広告を出そう!といった具合です。
これでは旅に出ようと思い立った時、
”よしっ!とりあえず電車に乗ってみよう!”
と言っているようなものです。
あなたはどこへ行きたいのですか?
どんな人でも良いからとにかく人が欲しい。その気持ちも大変良くわかるのですが、希望しない人材の採用はその後新たに問題をおこしたり、またすぐに辞めてしまったりと工数が増えてしまいます。
こういったことを防ぐためにも初めに会社としての採用基準を作っておくことが大切です。
採用基準などというとかしこまった書類のように感じますが、クリニックや薬局のオペレーションの中で描く理想の人物像を文字にしておくといった程度でも良いと思います。
一緒に働いているスタッフがどういった基準で新しい人を迎え入れるのか?全員がわかるような言葉で記されていれば良いのです。
“どういった人材を採用したいのか?”をはじめに決めておき、その後にどのような広告媒体、紹介サービスを使って採用していくのかを考えていく方が将来的に良い結果を及ぼします。
では具体的にどのような順で採用基準を作ればよいのでしょうか?
採用基準の作り方
採用の目的
まず、採用の目的を考えます。今どのような人材が必要なのか?即戦力なのか1年後にリーダーになれる人材なのか?長きにわたって働いてくれるパートさんなのか?今回辞めてしまう人材の穴を埋める役割の方なのか?
これを決めることによって年齢層・経験年数・社員・パートなどいくつかの項目が絞られ面接時に聞いておきたい事項も絞られてきます。
人物像を決める
次にターゲットとする人物像を決めます。独立希望でいろいろな仕事を積極的に行い数年後には旅立ってしまうかも知れないが今の現場を持ち上げていってくれるような人材を希望するか?安定して一日の仕事をこなして帰れればよいといった安定した生活スタイルを望む人材なのか?など。採用の目的で会社側が決めた欲しい部分に対し求職者のポテンシャルが一致しているかどうかが大切です。
採用時期
いつ採用するのか?多くの場合が1か月~3か月前に辞職の宣告をされることが多いので大至急採用したい!ということが多いでしょう。
しかし、ピーク期の退職でなければ少しの間今いるスタッフへ負担をお願いして余裕を持った採用活動をすることも計画の一つとしては良いかも知れません。これは現場が人材を欲する緊急度合いによります。
誰が面接をする?
採用面接に誰が関わるか?小さなコミュニティーでは理事長や社長よりも普段一緒に仕事を共にする現場の管理者、リーダー、担当者との相性のほうが大切な事もあります。現場の細かな技術についての質問は普段から作業をしている人のほうが感覚を持っている可能性もあります。
もちろん経営上必要な給与など金銭面の話や将来的な経営計画に対しての考えなど長期的な部分に関しては経営者が確認したいところです。
なにより現場の人に面接をしてもらうことは現場の人と共に「一緒に」採用したという結束感がその後起きるかも知れないトラブルの解決に一役買うのです。
採用の都度、必要な人材は変わります。採用基準は広告を打つ前、面接をする前に決めておき、しっかりと求職者に対して会社が求めている内容を伝えてあげることでとんでもなく違った方向の人材を採ってしまうことを防ぐことが出来ます!