エンゲージメント向上による労働生産性UP↑で残業代減少
クリニックの経営、薬局の経営をするうえで従業員たちを理想の形で動かせていますか?
少し補足の説明が必要です。上記の意味は企業利益のために労働力を搾取しろ!という意味ではなく従業員が企業の利益になるように働く!そういう気持ちにできていますか?という意味です。
心の中で
受付の人にはもっと笑顔で対応してもらいたいのになぁ~・・・
もっと効率的に働いてくれたら残業時間少なくて済むのに・・・
いろいろわがままを聞いてあげているのになんでやってくれないんだろう・・・
このような悩みを抱えていませんか?これ以外にも経営者が思っているようなパフォーマンス(仕事効率・勤務態度・スキルetc…)を見せてくれないと悩んでいませんか?
2~3人で運営するクリニックや薬局であっても立派な一つの事業所です。働いている従業員にとっては会社の大小は関係ありません。
小さなコミュニティーだとどうしてもなぁなぁになってしまい、自分の考えていることをやってくれると思いがちです。しかし多くの場合それは友達同士でもない限り不可能です。経営者からすれば少し寂しい気がしますが、基本的に従業員は労働の対価として給料を貰っているということが前提になっています。(それゆえお金で不誠実な対応をすると縁が切れますよね?)
一人一人にその都度注意をしていってもしばらくすると忘れられたりいつの間にか元の行動に戻っていたりとなかなか効果が出ないものです。それもそのはず、自分が上司から”こうして欲しいんだけど?”と言われてどの程度遂行しようと思いますか?
「仕事だから言われたことをしなければいけない!」というのは労働契約という法律上のお約束ではありますが、人は感情で行動するものであり、強制力で行動させるのはとても無理があります。
エンゲージメントを高めるとは
エンゲージメントとは会社への貢献意欲の事です。愛着心や思い入れといった言葉でも表現されます。エンゲージメントが高い状態とはどういった感じか?
例えが適切かわかりませんが、学生時代のアルバイト先。働く仲間には年代の幅があったり、(仕事という)共通の話題があったりと仲間意識が生まれ楽しかった思い出はありませんか?(社会的責任がなかったこともあるかも知れませんが)
こういうアルバイト先には自分がシフト入っていなくても事務所に顔を出したり、飲食店であれば自分が客として利用したりといった行動に出ます。とても愛着心がある感じですよね!
この状態が作られていると「お店としてこういうことをやりたいからみんな協力してくれ!」とリーダーが言った時、一致団結して取り組める状況にあります。
この例を見て感じられるようにエンゲージメントは指令を出して今日の明日で構築されるものではありません。大きな背景にリーダーや経営者の信頼があります。
エンゲージメントは高められる
自分はそんな人を惹きつけるようなキャラクターでもないしうちの組織ではそんなの無理だよ・・・そのように考える方もいらっしゃるかも知れません。確かに強烈なリーダーシップのあるカリスマ的ボスがいれば簡単にエンゲージメントが高められるかも知れませんが、多くの人にそのような天性の能力があるわけではありません。
では、どうやったらこのエンゲージメントが高いチームを作っていけるのでしょうか?
先にも書いた通り、根幹はリーダー・経営者との信頼関係を構築することです。エンゲージメントを高めるためにはこのリーダー・経営者と従業員との間に信頼関係を構築することを目標とし、目標達成するためのテクニックとして人事評価制度を導入するということになります。
ここで間違ってはいけないのは単なる査定としての「人事考課」ではなく人材育成プログラムが同時に運営できる評価制度を入れなければいけないということです。
人材育成が同時にできる人事評価制度ゼッタイ評価®ではどのようにしてエンゲージメントの高い従業員を育成していくのか?あしたのチームでは従業員のエンゲージメントを上げる方法として下記の5つを上げています。
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- 企業と個人のビジョンや目標のすり合わせ
- ワークライフバランスの推進
- 社内コミュニケーションの活性化
- 納得感のある人事評価制度の構築
- 従業員サーベイの活用
順番に見ていきましょう。
1.企業と個人のビジョンや目標のすり合わせ
小規模な医療機関であれば一定期間内の目標設定を行っていない組織も多いと思います。毎日変わり映えのない日々を送るのは従業員にとってとても退屈です。
組織としての目標(新患〇〇名!〇〇加算△件!etc…)のためにだけ従業員に行動してもらうのは強制力です。この目標達成が従業員自身の自己実現にも繋がるのであれば日々の仕事にモチベーションが保てます。
はじめに組織としての目標を明確にし従業員と共にすり合わせることが大切です。
2.ワークライフバランスの推進
末永く従業員に働いてもらいエンゲージメントの高い状態を維持してもらうためには無理のない働き方も大切な考え方です。会社だけの都合で使われるのが嫌なのは誰にとっても同じです。
働く人たちは人それぞれ生活スタイルが異なりますし、条件・環境も違います。また仕事・生活への価値観もバラバラ。従業員の希望通りにするということではなく、あくまでも従業員の精神的・身体的にバランスの良い働き方で充実感を得られるように仕事を与えていく事がエンゲージメントを持続させるために必要です。
3.社内コミュニケーションの活性化
個人開業によるクリニックや薬局が多い日本では就業している従業員が少ないことが多いにもかかわらず社内でコミュニケーションをあまりとっていないことが多いです。仕事場はプライベートと分けるという明確な基準があれば話は別ですが、一般的には従業員同士、経営者と従業員も親睦を深めている方がよりよく組織を運営できます。
お互いを良く知れば辛い事・悲しい事も共有でき勘繰ることによっておこるトラブルも減ります。お互いの理解を深めることで居心地の良い職場となればエンゲージメントを構築しやすい環境となり得ます。
4.納得感のある人事評価制度の構築
評価制度がない組織では従業員は”自分は何のためにココで働いているのか?”を自覚できません。これは意識の上に上がってきていればもはや転職・離職が近いです。通常は無意識に”会社からは放っておかれている感じ”といった漠然とした感覚としてとらえられています。
こうなると同じ給料であれば無理をしない。エコモードで働くようになります。
この負のスパイラルは働きに対しての評価が得られていないことが原因です。つまりエンゲージメントを高めるためには公平・公正に従業員の働きを評価することが必要です。
働きに対して透明性のある基準にて評価をし、報酬(昇給・手当など)として付与する人事評価制度を構築することです。
5.従業員サーベイの活用
単にエンゲージメントを上げましょうと言っても基準がなければいつからどの程度上がったのかがわかりません。従業員サーベイ(現状どの程度のエンゲージメントがあるのかを可視化するアンケート調査)を行うことにより従業員エンゲージメントの現状を把握し評価制度による目標改善、行動改善、目標達成による業績向上のPDCAをまわしながら改善を図っていく必要があります。
労働生産性を向上させるためには?
タイトルにあった通りエンゲージメントが高まると労働生産性が向上します。
エンゲージメントを高めるために目標設定ー行動改善ー面談によるすり合わせー目標達成→さらなる高い目標設定というように進めていきます。この過程で従業員同士、従業員と経営者がコミュニケーションを深めることで一致団結したチームが出来上がっていきます(ONE TEAM)
設定した目標に向かって仕事をするようになると、より効率的に働くようになります。(自分で効率化できなさそうな従業員には目標として効率化を入れて育てていきます)結果、無駄な残業をせず時間内にどれだけ効率的に作業を進めるか?また新しい方法にてより効率的な運営ができないか?を考えて働くようになります。
就業時間内にちょっとしたすき間時間ができることがあります。この時間をおしゃべりで過ごしていてはもったいないです。長期スパンで組織内の運用改善などをテーマにしておけばこのすき間時間に従業員同士で話し合い改善への提案を得ることが出来るかも知れません。
そして、改善案が良いと思ったら提案してくれたこと、提案に至るまでに試行錯誤してきた事、みんなで話し合いの場を持ったこと全てを評価し報酬として返してあげることで、評価された従業員はその組織で働いていることの意義を実感しさらに何かをしていこうという意欲を持続させ、さらなる労働生産性の向上が期待できます。
このように人事評価制度導入→公正・公平な評価→従業員育成→生産性向上→業績アップという一連のサイクルを回していくためには仕組みの利用が効果的です。
人事評価制度の導入は一度導入して組織の中に定着すれば末永く使っていける仕組みです。
人材育成も含めた人事評価制度ゼッタイ評価®