ブレインストーミング後の整理方法~KJ法~
ブレインストーミングで問題解決に必要なアイデア、周辺アイデアはたまた全く関係なさそうなアイデアと数々のアイデアが生まれてかと思います。アイデアを出しただけでは問題の解決には至らないので次にこのアイデアを整理整頓し問題解決へ導いていきます。
タイトルにあるKJ法とは日本を代表する文化人類学者である東京工業大学の名誉教授である川喜田二郎氏が学術調査のデータを効率よくまとめるために考案した方法。自身の名前であるKawakita Jiroのイニシャルをとって『KJ法』と名付けた。
それでは早速KJ法を用いてブレインストーミングであふれたアイデアを整理整頓していきましょう~!ここでは付箋を用いてホワイトボードを使ってKJ法を進めていく事を想定します。模造紙や床、アイテムは環境にあわせていただいてもちろんOKです。
ざっくりとした作業内容としては関係性のありそうなカテゴリー別にまとめていくのですが、初めに大きなカテゴリーを作ってそこに当てはめていくのはこのKJ法ではNGです!通常物事を考える時大きなカテゴリーに小さな要素を当てはめていく方が効率的で一般的ですが、KJ法ではあえてまとまりがありそうなもの同士をくっつけていって最終的に大きなカテゴリーに分別できるところに意味があります。
つまり、ブレインストーミング⇒KJ法は情報の整理を目的としているのではなく様々なアイデアから論理的に各アイデアの関係性をみて新たな発想を作り出すことが目的なのです。
1.ブレインストーミングで書き出してもらったアイデア(付箋)をバラバラに並べます。各付箋にはブレインストーミングででたアイデアとタイトルが書いてあるはずですね。

2.小グループの作成:付箋に記載されている内容を元に関連性のある付箋を束ねます。内容が似ている者同士を一つの束にしてグループごとに表札(ピンクの付箋)としてタイトルをつける。
この際、小グループに分けられそうもない1枚の付箋が出てきた場合はその1枚を一グループとしてそのままでOK!このような奇想天外なアイデアが後々大きなヒントになることもあります!

3.小グループに分けられたらさらに関連性のある束同士を一つの大きなグループとしてまとめ、小グループ作成時と同様に表札(緑の付箋)をつけます。この時も1枚だけの付箋があってもOKですし、この時点でどこかの大きなグループに入るようであれば一緒にしても良いです。
この辺りから付箋が重たくなってきたらマグネット付きクリップなど利用してください。
大きなグループは10個未満程度になるまでグループ化をしましょう。元々のグループが少ない場合は全付箋に対して3分の2程度までになっていればOKです。

4.論理的整序:空間配置。大グループに分けられた表札をみながら関連性が高そうな付箋の束同士を近づけて配置します。

5.束ねてあった付箋を広げお互いの関係性を明確にしていきます。大グループ(緑付箋)の下には小グループ(ピンク付箋)、そして各アイデア(黄色付箋)といった階層で一度広げてみます。

次にお互いがどのような関係性を持っているのか?記号を使って論理的に図解化していきます。関係性は大グループと大グループ、大グループと小グループ、小グループと・・・とパターンが多様化しますので、順番としては大きな概念から関係性を書いていき、徐々に小さなグループ同士の関係性へと進めていきます。
関係性を示す線は下記のようなものがあります。独自に作っても良いと思います。パッと見で分かりやすいルール作りにしておきましょう!


6.いよいよ最終段階です。関係性の指示線を引き終わった図を見ながら重要と思う順番に参加者各自が点数をつけます。1位~5位まで1番重要だと思う第一位:5点、2番目に重要:4点・・・といった具合で。
そして時系列に沿って文章化します。最終的なまとめになります。どのような個別のアイデアがありそこから最終的にこういうアイデアが生まれたという流れと結果が整理されます。
店舗内の何かしらの改善を目的としていた場合これらの総合点数が高い順に解決策を試してみて結果のデータを見ながら再び次の行動・計画を立てるのも良いでしょう。