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ミッションステートメントの効果的な作り方

ミッションステートメントの意味と効果

ミッションステートメントとは組織における行動指針なるものでミッション(≒経営理念)の実現に向け主に従業員へ具体的に示すものです。

①従業員のモチベーション維持

ミッション自体はなぜ?その組織が存在するのか?(例:地域住民がいつでも頼れる医療機関でありたい)ですので、そのミッションに共感してこの組織の一員として働いているということに意味を持つと従業員にとってはモチベーション(働く意味としての)を保ち続けることができ、精神的な柱となりうるのです。そうすると組織としての統率をとりやすくなり活発なアイデアがではじめたり業務の効率化に向けて従業員同士が協力し合ったりといったメリットが期待できます。

②経営者自身の精神的バックボーン

また、経営者自身もミッションを背負っていると経営上の判断が必要になった時に同じように精神的な柱となります。もし、掲げているミッションとは全く異なるジャンルの儲け話が入ってきたとき、これを組織としてやるべきか否か?ミッションステートメントを振り返ってみて自社のミッションにそぐわなければ却下するという判断も可能になります。ここで大切なのは軸であるミッションがしっかりしているためあれこれ悩む必要がなくなることです。これは精神的に無駄な時間を減らすことが出来ます。

③外部へのアピール

さらに、このミッションステートメントをホームページに掲げるなどして対外的に公開すれば存在意義を理解してもらえる、組織としての活動(医療機関の運営)にしっかりとした考えがあるんだ!と認識してもらえる効果があります。これは、新たなスタッフの採用の際にとても有効です。

 

ミッションステートメントの作り方

これだけいいことずくめなミッションステートメントですが、それほいっ!とできるものではありません。一度作ったミッションステートメントも途中で修正してもOKです。組織が小さければ時々全員で内容を見直したりするのも良いです。実際にどうやって作っていったらよいのか?説明します!

上記①~③から経営者目線で最も期待したいところが①従業員のモチベーションではないでしょうか?基本的にはミッションを組織内に浸透させ一致団結して目標に向かって仕事をしていくための行動指針であるためここに重点を置きます。重点は置きますが③にもあるとおり外部へのアピールの意味合いもあるので社会全体に対してという見渡した視点も忘れてはいけません。

メンバー招集

経営者が一人でこれを作成したとしても効果を果たすためには従業員全員に浸透させていかなければなりません。これはとても労力のかかる作業です。ミッションステートメントを作成する際は多くの従業員を巻き込んで作成しましょう。人数が多い組織であれば担当エリアから一人、医療職から一人、事務職から一人、マネージャー職から一人など、それぞれのポジションや区分できるグループから一人ずつなど選出し作成チームを作って行うとミッションステートメントを作ることへの参加意識も高まり効果的です。

 

ミッションステートメントに必要な9つの要素

繰り返しになりますが、ミッションステートメントというのはなぜ?その組織があるのか?をことばであらわし伝えるものです。存在意義を事業を行って言う上で必要な要素にわけて考えると整理されやすく伝わりやすいものが出来上がります。

1.顧客:医療機関では患者ですね。クリニックでは科目によってもう少し絞れる可能性もあります。イメージする患者さんにどのような価値を与えらえれるか?

2.市場:他の市場との違いを明確にすることが目的です。そもそも専門領域ですので大きな違いは作れないと思います。

3.製品・サービス:診断により必要な医療を提供することなのでサービス(患者対応など)での特徴や強みを明確に。

4.技術:3.の製品同様差別化が難しい領域です。

5.企業理念:重要と考える価値観や信念。顧客にどのような価値を与えていきたいか。

6.企業の強み:同業他社に比べて持っている特徴など

7.成長性や財務の健全性:収入源が診療報酬なので支払いサイトの関係など

8.社会的責任・自然環境への配慮(パブリックメッセージ):地域に対しての活動なども良いでしょう。

9.社員に対する姿勢:従業員に対する扱い方、待遇や社員の成長への手助けなど

 

この9つの要素をもとに多くのアイデアをだすためにブレインストーミングを使ってみるのも良いでしょう。カテゴリが既にあるのでそこから先の使い方になります。参考までに。

ブレインストーミング:コミュニケーション機会と問題解決へのアイデア

アイデアをまとめ文章化する

9つの条件を踏まえ組織内の多くのメンバーで語り合い文章としてまとめていきます。この際、この文章は社会に向けての我々のメッセージだ!という意識をもって作ることが大切。俯瞰的な視点でこのメッセージを読んだときに相手はどのように思うだろうか?それは自分たちが考えている事と一致しているだろうか?

そしてお互いに出た意見を否定しない事。そういう考えもあるんだ!と受け入れたうえで我々のミッションとして適切か?話し合っていく。

WHAT:何をやりたいのか?

WHY:なぜそれをやりたいのか?

HOW:どのようにしてやっていきたいのか?

これらを骨格として作り上げると読み手にとっても読みやすくメッセージが伝わりやすいですので参考にしてください。

ミッションステートメントの活用

みなさんで作り上げたミッションステートメントは働くスタッフ全員で共有し浸透した状態が継続することで効果を出します。対外的なアピールについてはホームページへの掲載や受付に貼っておくなどでも良いでしょう♪多くの方が参加して作り上げることで浸透は容易になります。さらに自分たちが参加して作ったという意識も日常の仕事へのモチベーション、そして組織への忠誠心も高まることでしょう。

組織内統率ということであればこの作業を行うだけでも十分高い効果が得られますのでオリエンテーションとして行うのも良いですね。

 

 

ミッション・ビジョン・バリュー:組織の成長に必要な3つの柱