1人でも雇えば立派な組織!
独立をして全くの一人で運営をしているのであれば話は別ですが、事務・受付をはじめ従業員として一人でも雇用すればそれはその人にとって生活をしていくためのお金を稼ぐ労働の場であり時間としては人生の一部を預かることになります。
組織という言葉からある程度のまとまった人数をイメージし意味としても複数人でありますが、会社としての利益向上など目標を同じにした仲間であればそれは組織と呼んで良いのではないかと思います。
従業員から見る会社とは?
従業員を一人でも雇用すればそれは最も小さな組織の始まりです。
従業員は会社(=社長)に頑張りを理解してもらいたいし、認められたい。直接口に出して言えなくとも心の中ではそのように思いながら働いているものです。また、上司の言葉・態度の端々に自分がどのように思われているのか?感じ取りながら働いています。
例えば、本当は用事があって帰らなければいけない、体調が悪くて今すぐにでも帰宅したい時、働いているクリニックや薬局の現場がどうしても忙しく今自分が抜けてしまうと他のスタッフに迷惑がかかる。雰囲気的にもなかなか言い出せなく我慢して残業をした日があったとします。
この従業員的に少し無理をしてでも働いていたことを上司がまったく気にも留めていなかったらどのような気持ちになるでしょうか?
実は心の中にある会社への不満
現場の従業員同士ならばいつの日も一緒にいるのでたとえ”愚痴”という形であったとしても各々がどのような不満を抱えているのか?把握することが出来ます。しかしマネージャーや社長というレベルになると従業員の”本音”の部分がなかなか見えずに日々を過ごしてしまうことが多々あります。
本来マネージャーという立場は経営陣の目が届かない部分を代わりに把握する立場であるにも関わらず一般の従業員は立場上の警戒などもあり聞こえてこないのです。
もし、このように会社への不満があるにも関わらず上司、経営者がそれを理解してあげない、気づかない、対応しないなどといった行動を繰り返していると徐々に会社への忠誠心はそがれていきます。
人数が増えれば増えるほど会社との距離は離れていき、日々の仕事への承認欲求が満たされにくくなっていきます。
“給料を上げてほしい!”
“残業を減らしてほしい!”
“人を入れて業務量を減らしてほしい!”
“休みを取りたい!”
・・・
小さな危険信号を放っておくと起きる様々なデメリット
従業員からの様々な欲求にその都度応えてはいられないと思いますが単に“煩わしい!”と放っておくと見えないところでの会社への反発が進んでいきます。
反発のしかたは人によって異なりますが良く見られるパターンとして
・無駄な残業で給料を稼ぐ(人件費増大↑、利益圧迫↓)
・最低限の仕事しかしない(生産性の低下により余計に人材が必要)
・職場雰囲気の悪化(結果として患者への印象が悪くなる)
これらの悪態が長きにわたって常態化するとそれを会社指示によって立て直すことは大変な労力がかかります。
言葉にして書き出すととても強烈な印象を受けますが、実際の従業員の態度としては
”のんびりと仕事をしていてもいっか!?”
といったやわらかな雰囲気であったとしても上記のような内容が起きており、結果は同じになります。
この会社にとって悪い状況が常態化していくことでもう一つ会社にとってのデメリットが会社への不満を持つ従業員同士、店舗内でのチームワークが強固になり会社へ対抗し、最悪集団退職に至るなど反対派組織のようになってしまうことです。これはもはや会社にとってデメリットというよりももはやリスクです。
このようなリスクを避けるためにも早い段階で(溝が浅いうちに)従業員の不満を聞き出し、経営側の要望と従業員側の要望との妥協点を話し合える環境づくり、組織作りをしていきましょう。
そのためにはいつでも遠慮なく上司と話せる関係を築くことが必要です。上司と従業員とが真剣に話し合える場が定期的にあることが上記の不満を聞き出すチャンスでもあり不満・不安を解消し組織全体として向上する方向へと導く良い機会にもなります。
しっかりと従業員を公平に評価する仕組みを作り最低限の人数で生産性が高い人材を育成し運営することで継続的に安定した経営を行っていくことが出来ます。