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経営の根幹は人格形成-7つの習慣-

事業主として経営していくにあたり根幹となるべく本質とテクニックとしての知識があります。どちらが欠けてもバランスの良い経営はできませんが、本質である人格は木で言えば幹、家で言えば土台、もろければどんなに優秀なテクニックを用いても頼りない出来になることが想像できます。

 

 

自己啓発書、ビジネス書のバイブルともされている”7つの習慣”ですが、みなさんは読んだことがありますでしょうか?ご自身で事業をされているかたはもちろん、組織内でリーダー的ポジションにあるかた、これからなるであろうかたにも一読の価値があると思う一冊です。

 

その根拠はなんといっても販売数です。日本で240万部、全世界で4000万部という販売数をほこり多くの有名企業社長からも親しまれている書です。単なるテクニックではなく事業を営むにあたり習得しておくべき内面の構築についての書ですので読み終えて完成!というよりは事業を行いながらも何度も振り返り軌道修正しながら使っていける本だと思います。

 

本の中でも7段階にわけて経営者として必要な習慣を説明しているのですが、7つそれぞれが別の柱ではなく土台であったり柱であったり相互に作用しあったりという関係で説明されています。そして最も土台になっている部分がじつは第一の習慣にもなっていない序章に書かれています。

 

経営の根幹は人格形成という今回の記事のタイトルにもあるようにまずは事業主たる人の人格がまともでなければダメだということです。7つの習慣では真の成功を収めるためには自らを磨き上げ周囲に影響を与えるようになり社会に役立つ人物になっていくといった方向性をもって話が進んでいきます。本書第一部のサブタイトルに次のように書かれています。

 

「正しい生き方なくして真の成功はあり得ない」

 

多くのビジネス書や自己啓発書でもこの類の話はよく聞くと思いますが、それはどのようなビジネスにおいても同じことが言える証でもあると思っています。人間性が出来ている人に人はついていきたいと思うし協力したいと思うし頼りたいと思う。その人が商売をしていればその人から買いたいしその人に施してもらうことにお金を払いたい。

 

ネットサイトであってもリアル店舗であってもたとえ価格が他より安かったとしても(大差がなければ)おもてなし感のないお店は次からも継続して利用する候補からはずした経験はないでしょうか?医療では価格の差がつけられませんので他の部分のメリットで患者さんを集めていかなければいけません。

 

人の根幹なんて本を読んで来月から出来上がるものではありません。土台を作るのには時間がかかります。そして土台の完成はありません。常に磨き続けなければいけないのです。本書では常に心豊かで正しい判断ができる状態を維持し、その努力を続けられるものだけが永続的な成功を収められれると教えています。

 

7つの習慣は経営コンサルタントである著者がアメリカで出版された成功に関する文献を調査・研究した結果に基づいて書かれれています。研究結果の大きな部分として初期~150年間程度は成功の条件として取り上げられていたが最近の50年はテクニックなど表面的で薄っぺらいものだったと結論づけています。

 

研究結果

最近50年の成功に関する文献は成功するためのイメージの作り方、テクニック、応急処置的な手法を説明するといった表面的で薄っぺらいものだった。【個性主義】

 

一方初期の150年間の文献は誠意、謙虚、誠実、有機、正義、忍耐、勤勉、節制、黄金律などが成功の条件として取り上げられていた【人格主義】

これを【個性主義】と【人格主義】という風に呼び真の成功を達成して永続的な幸福を手に入れるためには後者の【人格主義】である必要があるということです。

 

引用に書かれている誠意、謙虚、誠実。この3つだけをとってみても守っている人はとても素敵な人と思いませんか?仕事においても、対人関係においても。ともに協力し合うはずのビジネスパートナーであるにも関わらず力関係でもって自分に有利な事ばかりを要求している姿はどこかで誰かが見ていてその人の人格として判断しています。

 

あの人にあのような態度をとる=自分にもそのようにされる可能性がある⇒不安になるからほどほどな関係を求める。これでは仕事として効率があがるわけがありません。人は心理的に安全を求めます。

 

普段から人格主義を意識し、継続しなければいけません。習慣を確立するためには『知識』『スキル』『やる気』という3つの要素が必要と書かれています。何を?どのように?どういった気持でやりたいのか?これらを明確にして根気強く続けていく必要があるのです。

 

この人格主義、ビジネス上の成功の例えとしてイソップ挿話の”ガチョウと黄金の卵”を例にあげています。ガチョウと黄金の卵という挿話の要約は以下の通りWikipediaから引用しました

 

ある日農夫は飼っているガチョウが黄金の卵を産んでいるのを見つけて驚く。それからもガチョウは1日に1個ずつ黄金の卵を産み、卵を売った農夫は金持ちになった。しかし農夫は1日1個しか卵を産まないガチョウに物足りなさを感じ、きっとガチョウの腹の中には金塊が詰まっているに違いないと考えるようになる。そして欲を出した農夫はガチョウの腹を切り裂いた。ところが腹の中に金塊などなく、その上ガチョウまで死なせてしまった。-Wikipediaより-

 

自分の利益ばかりを考えてお金を生み出しているもの(投資した設備や従業員)をぞんざいに扱ってしまうと利益を生みにくくなっていく。従業員に対してはやってもらいたい事ばかりをお願いし相手への思いやりもない状態が続く事は黄金の卵を産むガチョウの体力を奪い疲弊させている状態なのです。

 

ガチョウにも元気に働いてもらうために飼い主である農夫は人格主義にならなければいけません。できる小さなことから継続。チームワークこそが大きな発展へ繋がることを常に頭に入れてマネジメントしなければいけませんね!