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離職が繰り返される組織から定着率高い組織へ

なぜ採用してもすぐに離職されてしまうのか?

離職する従業員に理由を聞いても多くの離職者は本当の事を言わず常套文句の「一身上の都合」などと伝えます。ある意味大人の対応ではありますが、これはこれで会社に対しての気持ちがすでにないわけなので雇っている会社にとっては問題でもあります。
配偶者の転勤、結婚や介護による引っ越しなど会社にとっても従業員にとっても防ぎようのない本当に仕方がない離職もあります。

では「組織にとって都合の悪い離職」の本当の理由とは何でしょうか?恐らくこれだ!という一つの強い理由が離職者にある場合もありますが、日常から積もり積もった結果離職にたどり着くケースが多いと思います。よく聞こえてくるネガティブな例とその原因について見てみましょう

面接の時に聞いた話と実際の条件が違う⇒これは従業員からみれば、もはや嘘をつかれている酷い状況です。

経営者の言うことが毎回変わる⇒会社としての方針がないと従業員は不安定さを感じます。

いつもシフトが決まらずその場しのぎで予定がつかめない⇒働く人は安定して予定を立てたいですよね!

経営陣と現場に乖離があり会社として統制がとれておらず不安⇒組織の不安定さは落ち着かず、働く気が失せます。

現場の問題点がいつまでも解決しない⇒問題提起をしても上層部が放ったらかしでは従業員は会社から相手にされていないと感じます

働く仲間とうまくいかない⇒これは会社ばかりが問題ではないですが環境改善への対策を取ろうとしている姿勢があるか?が大切。

より良い待遇の求人を見つけた⇒経営上仕方がない部分もあります。自社に愛着をもってもらい転職先を探さなければいけない状況にしない環境づくりが必要です。

いかがでしょうか?離職する人が考えている、悩んでいる内容の多くが会社側の対応の至らなさであることが見て取れます。これは逆に組織が対応することで防げることにもなるので、組織の規模の大小にかかわらず経営者が指示をだし行動すれば対応できることがほとんどです。

組織に雇用される側に立って考えてみましょう。雇われるということは会社に対して労働という労力と時間を提供し対価としてお給料をいただきます。権利として有給休暇もあります。少し柔らかい言葉に直せば会社に行って指示された仕事をしていれば安心してお給料がもらえ、希望する日に休みが取れるというのが雇用者のメリットです。

もちろん職場環境により自由に休みが取れなかったり残業を余儀なくされたりすることはあります。これらは一般的な常識の範囲内(人によって違いがあるところが困りますが)であれば問題ないのですが、求めていた職場環境を逸脱する条件であれば離職に向かいます。

一方離職のポジティブな例はキャリアアップですね!これについてはある程度研鑽の機会を与えるなどして賄える場合もありますが、現在の規模感ではなく別の規模で働いてみたい!、病院ではなく町場で働いてみたい!他の科目を経験したい!(薬剤師の場合)といったような自社ではどうにもならない場合は避けられない問題です。

このようなキャリアアップを考える離職者は将来へのプランがしっかりとしていることが多いので無理な引き留めよりも目標ある従業員と働けたことに感謝し応援できるような対応が望ましいです。

離職されずに定着率を高めるにはどうした良いのか?

先の従業員の不満を一つ一つ解決していくことも手段の一つですがあまりに従業員の言う事を聞くようにしていくと、どんどんわがままになり一つの組織としての統率がとりづらくなります。

長期的な面では何より根幹である組織の体制を整えることが先決。根幹を整えればおのずと枝葉は整っていきます。細かな一つ一つの不安を解決したとしても根幹に組織を統制するべく軸がなければ再び同じ問題が浮上してきます。

その根幹とは会社・組織としての方針、目標を決めしっかりと従業員に伝えていくこと(経営方針の浸透)。そしてその目標遂行と目標達成に対して公平に従業員を評価していくこと(人材育成)が大切です。

良くない考え方に従業員を”働く駒”としてしか考えていないということが挙げられます。人材を欲しがっている会社の中には自社で働いてくれる従業員を働く駒としてしか考えておらず、あそこの店舗に一人減ったから一人入れればよい。免許があれば、経験があれば誰でもよいといったような乱暴な扱いをする経営者がいます。これではもはやゲームの世界です。

残念ながら医療業界はそれでも十分にやっていけている現状があります。それゆえいっこうにこのような働く人へ目が向けられないまま環境が良くない職場が存在し続けています。

従業員は人間です。感情をもって動きます。働く従業員の気持ちを考えればこのような乱暴な採用の仕方にはならないはずですし採用したところでまた離職という結果が起きるのは目に見えています。

求職者をきちんと一緒に働いてくれるパートナーとして向かい入れるためには組織としてその心構えができていなければできません。

ではどのような心構えが必要でしょうか?

最低限、先に挙げた離職のネガティブな理由のように会社としての意見がなく軸がブレブレで毎回言うことが違うとか面接で会社を良く見せたいという気持ちからウソをついて採用するとか経営者が行動すれば解決できることはすぐにでも解決するべきです。

次に入職してくれた従業員と真摯に向き合いこれからどのように働いていってもらいたいか?目標を決めそれに向かって仕事をしてもらいます。

目標達成に対し従業員全員に対して公正・公平で透明性のある評価を行うことでこの会社で働いている意義を実感し次の目標に向かって更なる向上が期待できます。このサイクルを繰り返すことで離職することなく継続的に従事してもらえるようになるのです。

この一連の流れを手作業で行うのは困難です。仕組みを使って無駄な労力を省き速やかにPDCAサイクルに載せていく必要があります。

弊社が導入をサポートしているゼッタイ評価®は人事評価制度ではありますが、単に仕事の出来具合を査定するだけの人事考課ではなく、従業員それぞれに目標を持たせ行動する仕組みがあり、長期的な目標を見せていく事で組織の軸を作り従業員が自律して育ち経営の効率化、生産性の向上により経営者・医療者・事務員それぞれが自らの持ち場に専念できるようになる制度です。

この組織作りに関してはについては別記事の「採用困難から採用力ある組織へ」も参考にしてください。

採用困難から採用力ある組織へ