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採用面接で「できる人」を見分ける方法

日本における人材採用の習慣

一般的な日本の雇用は終身雇用に代表されるように一か所に長~~く留まり働き続けることが良しとされてきており、企業としても就業年数の区切り(10年、20年など)で勤続手当としてその功をたたえることで長期雇用を守ってきました。

こういった歴史から一緒に仕事をしていく仲間を選ぶという考え方が強く根付いており、採用時の能力うんぬんよりも人格的に柔らかく円満で協調性ある人材を選ぶ傾向がありました。この流れは令和になった今も大企業では残っている考え方なのではないでしょうか?

このような大企業であれば人事評価制度もしっかりとしており入社後の教育・研修制度もあることから仕事への能力に関しては入社後に教育してヒカル玉へと磨いていけば良いので教育することが難しい性格面をしっかりと見極めておけばよいという発想なのかも知れません。

一方、中小弱小であることが多い医療機関での採用ではある程度の経験があってちょっと面接でお話をして問題なさそうなら採用!であったり、免許さえ持っていれば採用!といったとても乱暴な採用活動をしている話を耳にします。これはあまりに人材が足りないので致し方なくという部分も否めないのですが、あまりにも短期目線での問題解決策でしかなく長期の経営を視野にすればもっと勇気を出して採用活動を行うべきだと思います。

中小企業が行う採用活動

中小弱小が新卒採用することは稀であり、多くが転職による中途採用です。そもそも入職してからの技術的・知識的な教育をさせる仕組みが整っていないことが多く仕事能力に関しては即戦力が求められるからです。

この技術的・知識的な教育は実際に現場で仕事をこなしながら個々人が学んでいくという側面が強いです。

しかし、技術面が優れている、多くの知識を有しているといった資格・学歴から判断できる能力以外にも一緒にいるスタッフと協力する協調性、目の前の患者を相手しながら保険点数を積み上げていく事による組織の収益構造とのバランスを考える柔軟性という能力があり、組織の運営の安定性を考えると後者の方がより一層重要になってきます。

採用面接時に何をもって判断すればよいか?

資格や学歴、経歴など履歴書から分かる範囲の能力ではなく潜在的な人間としての能力についてはなかなか判断が難しいです。このような能力を持ち合わせている人を「できる人」としましょう。

採用面接時にどうやって「できる人」を見極めるか?できる人の特徴として「自分自身を客観的に俯瞰できているか?」が一つの見極めポイントです。逆に「できない人」の特徴としては自分の思い・経験が優先し周りの意見を取り込めない、聞く耳を持たないので成長の伸びしろがない状態です。例として採用して入社後に問題を起こす人材のパターンに自分の経験が全てであり正しいという認識から周辺スタッフとぶつかる。組織のルールを守らない(そもそもルールがない事が問題な場合もあります)といったことがあります。文章にするとまるで子供のようですが実際に起きている社会人の話です。もしかしたらこれを読んでいる方にも経験があるのではないでしょうか?

このようにできる人を見極めるためには「自分自身を客観的に俯瞰できているか?」周りの状況を良く分析して自分の行動はどうなのか?を判断しながら行動していくことが出来るかどうかを見る必要があります。

例えばですが、要領が良い人というのは先人の作業を見てなんとなく真似て自分なりに効率を考えたりしながらブラッシュアップしていくことが出来ていると思いませんか?このような素質を持った人を採用できれば組織の環境によっては(採用して放ったらかしはダメです)とても優れた人材となり得ます。

できる人を採用するために面接時にやること

では、このできる人とできない人を面接時に見極めるためには何をすれば良いのか?ですよね。

 

答えは”文章をかかせること”です。

 

学生の頃、小論文だとか要約などをテストでやらされました。これは何を判断されているのかというと【決められた文字数の中に伝えたいことを論理的に伝えられているか?】を見られています。

決められた文字数:全体を把握しなければならない。起承転結があれば「起」に何割使える!一番言いたいことにどれほどのボリュームを与えることができる!など。

伝えたいこと:この文章でもって的確に自分の言いたいことが伝えられているか?仕事をするうえで話が通じない人、要領を得ない人はこの能力に欠けると判断されます。

論理的に伝えられるか:仕事をしていく上では効率が重視されます。短い時間で端的に指示ができる、誤解を生まないように相手に伝える。そのためには論理的である必要があります。

以上の3点に気を付けるだけでもかなりできる人を見つけることが出来ると思います。あることを説明しようとした時にまずこのことを伝えておかないと背景がわからないだろう、先にこの情報を伝えれば最終的に伝えたいことへの理解が早いだろうといった話の繋がりを考える能力のようなものですね!普段意識こそしないものの大切な事だと思いませんか??

うえの3点を見つけるのはどうも難しいなぁ~と思う方は逆にできない人の特徴をもった人を外すという手段もあります。できない人の書く文章の特徴は「何言ってるかわからない」です。-サンドウィッチマンから引用-

特に面接時に書くできない人の特徴は知識の羅列、不相応な単語の選択、結論が不明確、お題とのつじつまが合わない。この辺りを添削すれば判断基準になるのではないでしょうか。

知識・技術など学んで得られるものは入社後でも変更可能ですが、経験・体験・性格などの人間性は大人になってからの修正はほぼできません。大げさな話をすれば人格に問題がある人を誰も採用しようとは思わないですよね?

文章を書かせると攻撃的な人、ネガティブ思考な人、協調性がなく自己主張ばかり目立つ人が見えてきます。どれも組織運営でマイナスになる要素ばかりです。

適性検査などより正確なテストもありますが、作文を書かせるくらいであれば小さな会社でも簡単にできるのではないでしょうか?少なくとも面接でお話するだけでは分からなかったその人の印象を見ることが出来ると思います。