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なぜ?優秀な社員から離職するのか

会社として、社長として、従業員を抱えていると従業員からの”辞めます”の一言は何度聞いても慣れる事なく堪えるものです。

しかも働きが悪く会社への貢献度が低い人からはこの様な申し出の頻度は少なく、社長としても一目を置いているような優秀な人材に限って辞めていくものです。

 

”なぜ?優秀な社員から離職してしまうのか”

 

原因はもちろん一つではありませんが普段気にしていない会社の対応が離職の原因になるケースが少なくないです。会社としては優秀な社員は放っておいても仕事をしてくれるしある意味安心して仕事を任せている、そんな気持ちもあるかも知れません。しかし一方的に任せたつもりになっているだけではその責任感を感じることはなく仕事への充実感も感じていません。なぜなら仕事達成に対する承認がないからです。

 

【入職から1年以内の離職のケース】

入職から間もなくして離職に至ってしまうケースではそもそも面接〜会社説明会の時点で会社が社内の環境や待遇、方針や今後のビジョンについて正直に話をしていない場合に起きやすいです。求職者からすれば言われていた職場と違うわけですからこれは当然といえば当然ですね。

 

入職した社員は初めは緊張もあり状況を伺いながら仕事を進めていきますが1ヶ月もすれば周りを静観して見渡すようになります。そして同僚との会話も打ち解けてきた頃、入社時の話と違うんだけど!?という事が本人の中で明確になっていきます。

 

このような状態をいち早くキャッチし面談などを行えばよいのですが、そのまま会社や上司からの声掛けもなく放ったらかしな状態が続いていると、会社もしくは上司に対する不信感が生まれはじめます。社員のほうから相談してくれれば良いのに・・・と思う気持ちもわかります。しかしほとんどの社員は会社がやってくれるものと認識しています。

入社時の面接のときにはあのように言ってたのになぁ、いつやってくれるんだろう?・・・勇気を出して上司に質問した結果「あ、忘れてた」なんていう答えを出そうものなら最悪です。

 

不信を抱いたまま仕事を続けているとやがて仕事に対しても不満が高まり注力できないまま時間が過ぎます。そしてこれからどうしていくべきか!?考えながら仕事をこなす日々が始まります。

 

この時点ではまだ会社に打つ手は残されています。面談により社員の抱える不満な点を聞き出し、それに対して会社はどの様に対応していくか?を伝える事です。もちろんそれを実行に移す必要があります。

当然の事ながら社員からの不満を言われるがままに全て解消しなければいけない訳ではありません。社員のわがままを聞く必要も、会社への意見に迎合してもらう必要もありません。

あくまで会社としての方針を理解してもらうが優先です。会社の方針を決めておくこと、会社の方針ってどうやって決めたら良いのか?については以下の記事も参照ください

組織のカラーを決める人材採用

【入職後時間が経過してからの離職】

入職してしばらくは問題なく働いていたのにある程度の時間が経ってから離職される場合の多くは職場の人間関係、会社の体質に原因があります。

人間関係についてはある程度現場の従業員同士の協調性も影響しているので経営側の力ですぐに解決できるものばかりではありません。人間関係のいざこざの多くは大したことではないです。ちょっとした習慣の違い、仕事の仕方が気に入らない、もっとこうして欲しいのにやってくれない。などなど。

このような現場のちょっとしたことによるいざこざをなくすためにできることの一つは細かなルールを作ることです。他の記事でも書きましたが医療職の仕事はそれぞれが培ってきた”やり方”で育っているため基準が人それぞれです。お互いに自分のやり方が当たり前でやりやすいはず!を押し付けあうのです。解決のためにはうちの職場ではこのやり方なのでヨロシク!という基準があれば客観的に従わない人が悪いわけですので気持ち的なズレはなくなります。

優秀な社員はこの先3年後自分がどうなっているのか?どのような仕事をしていくとどのようなポジションが待っているのか?先々を考えながら日々を送っています。会社として先が見えない計画(場合によっては計画すらない状態)が続いた場合このままここで働いていてもこのまま変わらないんだな・・・そう考えるはずです。

経営側は自らの組織ゆえ頭の中で今後を想像しているのである意味将来を見ています。しかし、その頭の中を従業員は見ることが出来ないのできちんと言葉で言われなければ今後どうなっていくのか知る由はないのです。将来像について従業員に示す場合は通りすがりのような状態でただ「言う」だけではなくしっかりと「伝える」必要があり、さらには忘れられないように「浸透」させることが必要になります。⇒これが経営理念・経営計画です。

 

優秀な社員ほど将来について考え自らのポジションをどのようにおいていくか?計画をしています。それ故にハッキリとした計画、道筋が無い、伝えられていない組織からは身を引き自分の計画にあった職場を探していくわけです。せっかく良い社員が入ってきたのに2,3年したら転職してしまった。一度は給料を上げることで引き留めたがその後転職してしまった。実質的な体制が変わらなければこれを繰り返すばかりです。

 

誰しも自分が望む100%の職場などありません。少なくとも現在会社がどの様な現状でどの様な目的をもって経営を進めていくのか?ハッキリと伝えることで従業員たちが自分にあっているか否か判断する材料になり、お互いのズレが少なくなります。これは面接時にも入職後にもしっかりと伝え続けなければいけない事です。

入職してもらいたいという強い気持ちから面接時にウソをつくなど言語道断!ちょうど仕事にも慣れてきて会社の力になる!といった時期、繁忙期直前での引き抜きでの転職など後々大きなマイナスとなって降りかかってきます。