COLUMN

コラム

2022.05.23

ルールなき給料査定が生み出す弊害~なんでアイツのほうが給料高いんだっ!!

人事評価制度


自らの組織に給料を決める基準となる指標はありますか?

小さな組織では人事評価制度などといった大それた仕組みを用意していないことがほとんどです。

もし、用意があったとしても上手に活用できているでしょうか?

個人経営のような小さな組織では昇給なんて期待できないし仕組みなんてあっても仕方がないよ!といった声もよく聞きます。

ではどのように従業員の給料を決めているのでしょうか?

従業員の納得は金額だけではないのです。

社長によるペン舐め査定

ペン舐め査定という言葉をご存じでしょうか?

読んで字のごとく社長がペン先をペロッっと舐めて

「こいつの給料はこんな感じでいいかなぁ~~?」

といった具合で社長の”感覚”で査定をし給料を決めていることを揶揄したものです。

時には、このペン舐め査定のおかげで思いもよらない棚ぼた給料をもらっている従業員もいるかも知れません。仕事が出来るできないではなく、社長に気に入ってもらえてるかどうかが査定の一番のポイントになっていることでしょう。

病院や薬局は医療倫理感をもちつつ利益を追求し存続し続ける事に努めなければなりません。そんな中ペン舐め査定が良い結果を生み出さず、長続きしないことは容易に理解できると思います。

「〇〇さんはいっつも社長と飲みに行ってるし何かと社長の雑用にも駆り出されてる。社長にとって都合が良いから給料が良いのではないか!?自分のほうが仕事としてはいい仕事してると思うんだけどなぁ~」

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上司にゴマをすって長いものに巻かれて出世する、まさに昭和のサラリーマンが想像されますね?

実際のところ、この〇〇さんはその社交性他、仕事内容だけではない部分も含めて評価されているのかも知れません。


問題なのはその評価に「客観性がない」ところです。

この〇〇さんも社交性や仕事以外の内容を客観的な指標に基づいて正しく評価されていることが周りの人に伝われば誰にも文句を言われることはないのです。

中途採用の同僚との差

従業員同士のお給料についてお互いに話さないという事が暗黙の了解として雇用契約されていますが、実際かなりの割合でお互いの給料を把握しています(職場環境が悪い場合は特に)

中途採用する場合、前職の給料を基準に金額を決めて採用をすることもあると思います。

元からいた従業員ほどの仕事ができないのに途中から入ってきた人の給料が高い!という場合、当然不満が出ます。

この不満に対してどのように伝えれば納得してもらえると思いますか?

採用側としては前職からの判断というのはもっともらしい理由になりますが現場の人間はそのようには理解してもらえません。初めは頭で理解していても毎日同じ仕事をしていて他人の給料の方が高ければそのうちストレスとなってくるのです。

組織の中で自分がどのような頑張りを見せ、目標を達成すればどんな評価を受けて昇給するのか?これが明確であると従業員のモチベーションはぐんと高まります。

作業としてできる項目、知識、経験など。客観的にみて専門〇〇をもっているからとなれば納得が得られます。(実際にその専門〇〇が仕事にどう生かされているか?は別問題)

つまりなぜ?あの人はこれだけの給料をもらっているのか?客観的な評価がハッキリとわかる必要があるのです。

着地点を設定しそれに向かって意欲的に働いてくれる従業員が育ってくれば生産効率もあがり、長期的に見れば組織運営上のコスト削減、売上増加につながるわけです。

さらに、組織への忠誠心が増してくるので離職率が下がり、その都度求人募集をかけていた経費・新しい人を向かい入れるための労力も削減できます。また、離職率が低く同じ人に長く働いてもらう事には患者様への信用にもつながります。

組織が大きくないうちは社長がルールを作りそれにのっとって評価をしていけば評価制度といった大それたものを導入する必要はないと思います。仕組みを入れる事よりそれぞれの従業員としっかりコミュニケーションをとることが優先です。

それでもまかないきれないほどの人数になった場合やはり仕組みに頼らざるを得なくなります。

人事評価制度はあくまでも仕組みです。導入してすぐに効果を表すものではありません。

各組織ごとに見合った形にカスタマイズを繰り返しながら構築していき3年後、5年後には自らの組織だけで運用していけるのが理想です。

AAAメディカルがあしたのチーム社と共に導入する人事評価制度はそれぞれの組織にあわせた制度の構築から導入、運営を一緒にサポートしていきます。

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